モデル化された現実は現実としては使えない

宮川選手の会見と聞いて変なデジャヴュぢゃないかと一瞬だけクラクラ来た。しかし暴力やハラスメントに負けず劣らず不愉快なのは正論の背後で動くオトナの醜い力学。ときに今回の体操協会のゴタゴタではハラスメントや暴力は被害を受けた当人に被害者意識がなければ許されるかというギモンが議論の中心になった。宮川選手の意見へのインテリたちのコメントは予想どおりのセコさで拍子抜けした。曰く被害者意識のない被害者の態度は暴力容認と同じで暴力を容認する人間は暴力を肯定し助長するのと同じだという見解とか暴力は当事者が容認しているか否かを問わず暴力は絶対悪だから被害者の見解を聞く必要はないとの声か暴力に対して毅然と対応する協会は全面的に正しいとか。。これは確かに一面的には正しい主張だ。とはいえインテリなんざぁ今日も今日とてノンキに暴力の是非論か何かを論じていれば済むんだろうがリアルな世界で動いているのは意外に単純な社会正義派インテリの知能くらいぢゃあ複雑でアモルファスな現実なんか捉えられっこない。もう一人の弱い立場の生身の人間を是非論だけで断罪しているインテリたちの姿はインテリが蛇蠍の如く嫌う鳥居
耀蔵か荻生俎莱そのもの醜態だ。