寒い!

今日も寒い!ど偉い寒い!今年のような寒い冬を日本では経験したことがないと思っていた。体を動かす気も起こらない。寝床に入っても寒気が残る。これぢゃ毎日が家庭用永平寺だ。座禅は好きでも特にリアルな永平寺気分なんか味わいたいとも思わない。そういえば昔は一日は型練習に始まり武当功を練って気合いを入れていたのを思い出した。悔し紛れに再開したら寒さにはビビらなくなった。体も自在に動く。なんだ今年の寒さは異常気象のせいぢゃなく自分のせいだったのか。さて北海道ぢゃ寒いことを「しばれる」と言うようだが実際に北海道の人に確かめてみたら「しばれる」のと寒いのとは根本的に別の強烈な感覚なんだと言っていた。これがホントなのかは解らない。もしや単なる個人的な意見なのかも知れないから機会があれば他の人にも確かめてみたい。しかし寒いのを通り越すまで温度が下がると確かに寒いという感覚もなくなる。1998年の秋から突如マイナス20度以下の世界に投げ込まれたときは参った。まず普通に歩いているうちに日本語では説明しきれない変な痺れと痛みが手足を締め付け始める。それは全身に襲いかかってくる。ナゼか急に腰が締め
付けられる的
に痛くなった。やはり「しばれる」は「しびれる」に近い感覚なんだろか。ただ痺れといっても麻痺のような感覚の鈍麻ではない。ビリヒリビリヒリと刺激が全身を走るのだ。座禅の後の足がビンビン来る例の感覚に似たヤツが過激に全身に広がる感じか。この痺れが続くと身体各部の位置感覚が消滅し全身がホントに動かなくなる。ここまで来たときゃ死を覚悟した。いや一人だったらホントに死んでいたかも。そこで心を入れ換えてモコモコの超厚着になったらラクになった。やはり寒さは自分の薄着のせいだった。これに比べりゃ冬の北京のマイナス15度なんざぁ普通の寒さで少し厚着をしたり運動すれば何でもなくなる。へのようなもんだ。たったの5度の差が凄いマイナス20度の世界から北京に出てきたら暑いとさえ感じるかも。最近の日本の寒さは「しばれ」も「しびれ」もしないけど北京よりキツい。なんというか寒さが体に絡み付いて染み込んでくる感じ。寒さが体から離れてくれない。寒さから逃げられない。

武当功でク〜ルクル?

当方は趣味を持たないことにしている。音楽やら合気道やらは趣味というよりタシナミだ。昔は気功もタシナミにしていて武当功の一部で気合いを入れるのが日課だった。20世紀80年代に中国大陸で浪人していたころ色々と厄介になっていたのは気功現象を大脳生理学で解明しようという医学博士だった。博士がモスクワ大学に提出した論文はロシア語だったから細かい中身は解らなかったけど気功を適応行動による大脳の緊張を解除する技術として捉え気功現象は大脳の完全な休息状態で現れる反応だ結論していたようだ。最近は脳のデフォルト・モードなんかが発見されたりしていることだし博士の説は大脳の休息状態を積極的に評価するという最近のトレンドを先取りしていたとも言えるか。博士は具体的な気功法を教えてくださったが別れ際に耳打ちしてくださった言葉は気功の真髄は座禅にあるんだぜだった。中国大陸にいるという好機を利用して大成拳やら武当功やら内養功やら他の気功の基本的知識の吸収に努め帰国後は座禅に武当功を取り入れる形で気功を練習した。具体的にはヘソと背骨の間あたりの一点に意識を集中したうえで点の周りに別の点を遊星のように公転
させるというものだった。当時は気持ちいいだけで何かの効果があったかは実
感できなかった。また最近は止観ばかりになっていたから気功のことは忘れていた。ところが再開してみたら気功の効果が改めて痛感できた。やっぱり体に効かせたいなら座禅より気功だ!日本臨済宗の白陰様が道教のテクを勇敢に取り入れ座禅の体作りに役立ててたのも解る!ホントは中国禅宗に伝わる仏家気功を覚えたかったが手解きを受ける機会がなかったので少し残念だ。武当功は武当三十六功というように動静あれこれの行法があり一家に伝わる個別の秘法や踊りまで気功に入れば修行法は数えきれないに違いない。武当三十六功の本は手元にあるが自分で試してみてもビンと来るものが少なかった。やはり湖北省武当山に行かないとダメなのかな。おヘソでクルクルだけでも強烈な効果があるし別に改めて武当功を本格的に極めなくてもいいか。やっぱり武当功は自分の座禅のための体作りに役立てるくらいにしておこうか。クルクル。