脳は気持ち悪い

しばらく脳による悪さは封殺されていたようだが昨日は久しぶりに脳の暴走が始まり酷いことになった。脳の手口は常に同じで感覚の精度を勝手に調整して注意が手薄な領域を作り無自覚な行動を誘発させ不覚にも物に取り返しの効かない損害を与えるという形だ。脳の暴走は単なる不注意とは違う。特定のパターンがあるばかりか偶然の事故や機器の異常動作など付随的な兆候がある。こんなんは魔術とかギャンブルやってる人か神経症の人間にしか共有されないアホくさい体験だ。これが3年前までは数日に一度しか起きなかったが修行してからは急激に減り数ヶ月に一度くらいに収まっている。しかも基本的に損害は未然に防げている。今回は違った。脳は飯粒が着いたままの手の甲の皮膚感覚を鈍麻確させ本を読むように仕向ける。結果は想像どおり悲惨なものだった。強烈な眠気が去って本を開くとページの隅に絶妙な粘度に版画脇した飯粒が対処不能な状態に。以前も同じ手口で何冊も本を棄損させられたが最近は手の違和感があるから決して脳の誘導には乗らなかったが昨日はホントに油断していた。
これだけなら単純な不注意の結果と解釈できるが今回も翌日の今日になって便所の水が勝手に流れるという絵に描いたよな怪異。これが起こらなけりゃ今度の出来事も努力して忘れるが無理というもんだ。今までの観の修行の効果は驚異的だったとはいえ怪異が絶えないのは心の中に今なお未処理の怨念や焦りが心の中に潜伏している証拠だ。おそらく諸行無常の世界と知りながら損失を引き金に動き出す未来への暗い展望。そして世界そのものへの嫌悪感あたりが脳を刺激するか。