近所のオバサンに因果応報

anesti2013-07-05

 ここ数週間というものハードな修行を続けていたのですが、そのせいか面白いことを考える余裕もなく過ごしていました。そのハードな修行というのは比叡山名物のカラダに来るような地獄の修行ではありません。世間でいう密教禅の一種で「月輪観」と呼ばれるものです。こいつを腰が抜けるほどやりました。「お次第」に従って、とにかくバカデカい光の球体をひたすら想像するのですが、やってみると妙に良い気持ちになってきて少しアブナイ状態になります。しかしお陰様で、月輪観をやった後は普通では考え着かないような珍妙な[だいたい即座には役に立ちそうもない]着想が次々に思い浮かびます。しばらくしたら再びハードな修行の世界に戻ります。


 さて話変わって突如「近所のオバサン」のお噂になります。テレビのドラマなんかに出てくる近所のオバサンにはある種の決まった役割が与えられているようです。その一つに突如として家に上がってきてご近所の最新情報をケタタマしく教えてくれるというのがあります。そう、近所のオバサンは突如として出現し、同じく突如として去ってゆくものなのです。事実、近所に必ずいるのが、朝だろうが昼だろうが自分の来たいときに突然に現れ、したい話を好きなだけした挙げ句にガバッと帰ってゆくのです。しかし!リアルな世界の近所のオバサンというのはテレビのオバサンのように甘くないのです。なにより滞在時間が違います。想像を越えるバカ長さなのです。リアルな世界に住む近所のオバサンは予告も前兆もなしに出現し、およそ半日くらい一人で喋りまくるのです。♪意味もなくぅただ鳴きまくるぅホトトギスぅ!です。しかもこうゆうオバサンが不思議なのは相手が何か言おうとしているのにそれは完全に無視して思いつくままに次々に話題を変えながら話し続けることです。こうなると話し相手が存在しようとしまいと一向に無関係なハズなのですが、この種のオバ
サンは話し相手=獲物?餌食?を求めて今日も家々を巡り歩くのです。
 わが生家には未だ健在なる生母様がいるのですが、この生母様のもとにも例のタイプの近所のオバサンが二日に一度くらいのペースで乱入して参ります。そのときの惨状、あえて詳しい説明は致しません。とにかく生母様はただ「そうだねえ」と繰り返すだけです。

 ところが、このオバサンがあるとき信じられない発言をするのでした。「○○さんとこのオバサンってえのが、まあ人の話を聞かない人でよお、まあ一日中一人で言いたいこと言ってるだあよ」…とか、自分のことを棚に上げるたあこのことでしょう。もう相当ボロカスに言ってました。まあ人間というものは多くの場合において自分が平気でやってる迷惑行為を人から受けると百倍くらい怒ったりするもんなので仕方ありませんが…。そんな話を聞いたら、ホンマかいな!?と妙な好奇心に支配されてしまった小生、面白いもの見たさでこの二人のオバサンの言わばリアル矛・盾対決を見物することにしました。して、その結果は如何?それはウェブにて!と言いたいのですが、考えてみたら今ここがウェブ上でした。そして、結局その結果は意外な、しかもアッケないものでした。もう、ただ、無制限に喋りまくる○○さんのとこのオバサン!一方わが生家に乱入するオバサンはその物凄い言葉の連射を前に、ただ呆然として「ああ、そうかねぇ」と繰り返すばかりでした。○○さんの家を後にして乱入オバサンは「ああ、あのオバサンと喋ってると眠くならあ」との感想を述べており
ました。これぞまさに因果応報。自業は必ず自得されるのです。宇宙の法則は恐ろしく公正だということ、それを腰が抜けるほど思い知った初夏の昼下がりでした。