不当表示スレスレ?

時々はザンゲしに来るホトトギス


ブラックタイガーやらバナメイエビやら、ついでにバナナエビやらと、日本中がエビに詳しくなってしまったような2013年の秋です。高級ホテルや老舗デパートで長年にわたって行われていたメニューの不思議な記載が何だったのか、それは不当表示なのか、それとも偽装表示なのか、はたまた公式発表どおりの誤表示だったのか、それは置いとくにしても、こうゆう嘘とも真とも言えない怪しい表現というのは他にも色々あるもんです。それらに腹を立ててもいいのでしょうが、バナメイエビの値段が急激に高騰している今、芝エビ食えないために生じる損失は大した話でもなさそうです。どうせならマンガみたいにナンセンスな人間世界の様相をネタにして面白がって遊びたいと思います。まずナポリタン!ありゃどう見てもナポリにゃなさそです。これで充分に怪しいですが、それでも「ナポリに行ったけど、そんなもんなかったぜ」とか「ナポリにゃナポリタンもないサイテーのレストランがあったのよ」なんて、誰も文句を言ったりしません。おそらく初めから「本格」が要求されていないからだろうという気がしますが、まあ、風情さえ漂えばOkということでしょうか。し
かし、この世にはナポリタンどころじゃない不思議な名前の代物も存在しているようで、九州あたりでは知る人ぞ知るトルコライスなんざあ、カレーとナポリタンを合体させたような定番ランチメニューらしいんですが、なぜトルコライスなのかと
訊ねたら、なんとカレーの故郷インドとスパゲッティの出身地イタリアの真ん中あたりがトルコというのでトルコライスになったとか。これもトルコとは何のご縁もないそうな。「おい、トルコはどうした!不当表示だあ!」。そうなるとトルコライス、成り行き次第ではパレスチナライスとかイラクライスになっていた可能性もあったワケです。ああ怖い!ヒマラヤンというネコちゃんも怪しい!というか乱暴な感じの名前の付け方です。この人、ヒマラヤ出身などではありません。その実体はシャムネコとペルシャネコとのハーフだってんで、トルコライスじゃないんですけど、またまた真ん中あたりのヒマラヤが出てきたという話です。ヒマラヤのネコがホントに出てきたら呼び名は如何致するもんなんでしょうか?そんな気がかりもありますが、この辺も風情!ということで許してもらえそうです。しかし、これらを遥かに凌駕するのがアンデスメロンです。偽装表示なんかが話題になっている昨今だからこそ少し心配になるのです。なにせ、この人に至ってはアンデスどころか、その周辺諸地域の風情や旅情とも完全に無縁なんです。アンデスメロンは松坂牛とか富士宮焼きそば
様、日本生まれの日本育ち、純国産のメロンなんだそうな。じゃ、なんでアンデスかというと、そのココロは「安いんです」!だとか。文句出ないのか不思議なくらいです。これらは法にも触れないし実際に文句も出ていない怪しい呼び名の例でしたが、さらに専門用語の語感で惑わされそうなモノどもが後ろに控えています。例えば高級アルコール高級アルコール配合とかいうと、同じアルコールなのに妙に体に優しそうな感じがしてきますが、このときの高級というのは水酸基に繋がるアルキル基の鎖が長いという意味でして、言ってみれば分子構造が複雑という意味でしかありません。そうするとビタミン誘導体!この人もビタミンの吸収を早めてくれそうな気がしますが、この誘導も「ビタミンを」誘導するのではなくて、「ビタミンから」誘導されたという意味です。話を簡単にするとビタミン誘導体というのはビタミンに似た物質のことで、要するに「なんちゃってビタミン」です。まだまだあるんですが、なんか文句ありますか?