雨の日の快楽

夏に入って雨らしい雨が降らない。昼間の間に温まった地面も建物も夜風に冷やされる前に翌朝から熱い太陽に炙られて極限まで温まっている。今日は久しぶりのザーザー降りの雨。厚い雲が聖地に近づいてきたときから雨の予感がした。灰色い雨雲の底面を見上げるのが好きだ。大粒の雨が押してきた。互いに距離を置いていた雨粒の隙間が次第に小さくなると雨は強まってきた。これでもかぁと地上に蓄積された熱エネルギーが抜けていくのがカラダで解った。急な雨に人々は避難できる場所を探して走っている。でも雨の日は気持ちいい。雨のシャワーも悪くない。 宮殿に帰って思い出すことがあり何ヵ所かに電話をした。不思議に都合よく全ての話が進んでくれた。今月中しか飲めそにない相手に会いに再び帝都に出よう。途中で書店に寄って注文していたCDを受け取ろう。