誰が泣いているのか。人間不在の正義

体操の宮川選手はコーチのパワハラそのものを否定しているだけでなくコーチへの処分も望まないという気持ちなんだそうな。ハラスメントの有無は今や受けた当人の意思ではなく一部のジャーナリストや弁護士や特定の価値観をもった第三者が判断するもののようだ。確かに刑法には当事者の意思とは無関係に人の犯罪が認定されるケースが規定されているけど微妙な人間関係に関する法や内部規定の異様な拡大は軍国化に負けないくらい脅威だ。やだねえ。例えば内部告発といえば聞こえはいいが要するにに密告だし仮に不正を防ぐためという正義の動機があるにせよ行為としては単なる密告に変わりはない。動機が正しければ卑しい行為も許されるという考え方は見えにくい悪を防ぐたための緊急避難的な行為に正統性を与えるが私刑の禁止を基本とする法の体系は最終的に内部矛盾に陥り法の存在意義も失うことになるかも。