ワタシ中野一郎さんです。

anesti2013-01-27

できるなら忘れてみたいホトトギス!!
色々続いて、あえて積極的な沈黙を守る、そんな一週間でした。バフチンの著作を読み、ついでにソシュールの『一般言語学講義』を読み直し、改めて言語学から離れていた時間の長さを思い知ったのでした。そしてまた夜はゴーゴリの『死せる魂』を読むのでした。
金曜日はほぼ1ヶ月ぶりに大学の恩師を訪ねました。なんとなんと、有り難きことに小生のanesti日記をご覧頂いているとのお話、先生には「ソックリさんとシンクロ」が面白かったとのことです。ホトトギス・シリーズも楽しみにして下さっているとは!大学の文学の先生に「面白い」「読ませる文だ」なんて言って頂けると、エビもオダテりゃ木に登るです。失いかけていた意欲が一気に戻って来るのです。先生は小生の馬鹿馬鹿しい話なんかもお嫌いではないようで、ルービのツマミくらいになるというので楽しく付き合って下さいます。一昨日も凄いことになっていました。プエルトリコ!あれは何でしょう。本当はpuerto ricoなのに日本語になってしまうと、プエルの辺りで切りたくなるのは、ナゼなのか、なんて話になりますが、どうやら日本語の外来語では「ら行」と「ん」が入るとそこで切りたくなるという仮説で落ち着きました。キリマンジャロ!どの辺りで切りたくなるでしょう。やはり切りたくなる部分は絶対にキリ辺りか、そうでなければキリマンじゃろ!どうやら本当はキリマで切れて次はンジャロなのだとか…。さすがアフリカ語です。
 ゴーゴリの作品はユーモア小説なのに絶望的な気分になるのはナゼなのか?これは答えナシということでした。それからそれから!普段ゴチになりっ放しなので、せめて日頃のご愛顧にお応えすべく、秘蔵コレクションの中から秘蔵中の秘蔵のトンデモ・テープをお持ちしたのです。それは1980年代に台湾東部の地方都市で出たカセットで中身は全部日本の演歌、しかも全てがほぼ完璧な日本語です。ただし、パッケージの日本語表記がタマラナイのでした。「おもいべ酒」「おきま風」、そして極めつけは「むかしの名前で出ていまお」!おそらく日本語が解らない印刷屋さんが「で」を「べ」に間違え、「す」を「お」だと思い込んでしまったのでしょう。しかしむかしの名前が忍とか渚じゃなく「いまお」だったなんて…。このテープ面白さはそれに留まりません。なんとテープの初めと終わりに日本語によるトークが入っているのですが…オープニングはこんな感じです「皆さんこんにちは!ワタシ中野一郎さんデス。ワタシの心の支え、それは演歌です。今日は思いっ切り歌います。最後までユックリお使い下さい!」
 エンディングのトークでは冒頭から「今日は楽しいダダッコしました!」…なのでした。
小生も先生と楽しいダダッコしました。楽しいダダッコしながら飲むお酒は早く終わります。小生は東京にある秘密アジトで宿泊しましたが、その前に大学在学地中に、とある和室でカセットに録音してあったオリジナル曲をCDに録音し直しました。これは以前から計画していた懸案事項だったので無事に終了した喜びに思わずマンセー(万歳)しました。カセットには「東京骸骨・学術編」、「ミイラのミライ」、「夜霧のガイコツ」の他に「東京骸骨・世俗編」も入っています。また「霊媒の歌」と「ブラドのマドリガル」といった現在とは全く違う真面目〜な感じの曲もあります。改めて聴いていたら吉幾三の初期作品のことを思い出しました。吉幾三さんは「おれは田舎のプレスリー」が流行ったお陰でメジャーデビューが叶ったのですが…そこで確立された芸風のために真面目〜な作品は長らく知られることがなかったのです。やはり歌というのは社会とともに育っのですね。吉幾三さんと言えば「遊ばれた男」という名作があります。これも「おら東京さ行くだ」などのような初期の芸風ど真ん中の曲で、女に利用されるだけ利用された惨めな男が夜行列車に連絡
船と乗り継ぎ独り寂しく北へ帰るという景色を歌っています。当時この曲は聴いていたのですが、最近になって吉幾三さんの曲だと判りました。インターネット恐るべしです。話のついでですが、むかし我が生家に「青いゴムゾーリ」というレコードがありましたが、長い間これも気になっていたのです。それがインターネットの威力でバーブ佐竹さんの曲だと判明したのです。それにしても「ゴムゾーリ」とは強烈な!むかしにも物凄い個性の歌があったのてした。
そんなこんなで翌日午後は山下事務所の仲間との一年ぶりに再会を果たし、夜まで思い切り飲んでシャベって遊びました。その奇々怪々なな展開については別の機会に…。