…クルクル

anesti2013-03-21

「母上さま覚えていらっしゃいますか?あのトイレの…」
 確か所ジョージさんのオリジナル曲だと思いましたが、「ちり紙の台」という歌がありました。駅のトイレの個室の窓際付近の角に付いていた、あの三角形の板です。まあ普通の家庭ににもありましたが駅のちり紙の台はいつの間にか気づけば姿を消していました。
 トイレといえばもう一つ。それは特に公共の場所にあるトイレの裏の屋根の辺りなんかにありました。空に向かって伸びる太いパイプの先に風が吹くとカラカラ音をさせてクルクル回る風車が付いていたヤツです。なんとその正体は、風の力でトイレ内の臭気を追い出すという風力式換気装置だったのです。
 エネルギー問題が何かと取り沙汰される昨今ですが、この装置こそ自然エネルギーをフルに利用した究極の換気システムではないでしょうか!
 この装置の優れているのは風向が変化しやすい、言い換えれば乱流の起こりやすい日本の気象に完全に対応できている点です。
 この風力換気装置からヒントを得たか否かは未確認ですが、実は日本ではこの横向きに回転をする風車を使った風力発電装置が既にデザインされています。この方式だと刻々と変化する風の流れに自在に対応できるばかりでなく、狭いスペースても設置可能な上に、複数の装置を並べても相互に影響が出ないことなど利点が多い優れものです。
 風に対抗するという発想の西洋式縦に回転する風車では巨大な羽根の周囲で大きな乱流が生じてしまうため構造上、安全上の問題があり、風に合わせる横向き回転風車の方が少なくても日本では効率が良いといえます。
 探せば面白いモノが色々あるもんです。
 あの風力換気装置、どこへ消えてしまったのでしょう!探しにいったら、それらしきモノを発見しました。見向きもされなくなったお陰で、ずっとここに消えずにいたのですね。あの人は今にも取り上げられないタレントの悲喜劇を感じます。