蛯原 硝、東京・荻窪、あるカフェで、、

anesti2013-03-31

今日はカトリックじゃ復活祭です。復活祭というのは、受難週明けです。この受難週のあいだ、小生も個人的にはモヤモヤした問題に決着をつけたり、懸案事項をクリアしたりの一週間でした。
 そして昨夜は受難週のドン詰まりです。昨夜のジャイアニズム・リサイタル。お客の入りによっては凶暴化かフテ寝かという最低の結末を考えていましたが、なんと8人ものオーディエンスのご来場を得て、ひとまず胸を撫で下ろすことが出来ました。8人というのは嬉しい!しかし本当に嬉しいのはその人数よりも、驚くべきことに全員が自分の意思でお越し頂いたということです。いくら全てが身内とはいえカンゲキでした。だいたい人情も紙のように薄いこのご時世!身内こそイザとなると平気で裏切ったりするのが常ですから、もう身内なのに8人も!嬉しさのあまり何度も繰り返し昨夜の光景をドタマの中で再生しました。
 マネージャーのTake Tk氏は次の予定が押しているにも関わらずわざわざ荻窪までお祝いに来てくれました。、もと芸人?のチョワンチョワン・ベキンさんも今夜のリサイタルのために遠い自宅から出掛けてきてくれました。言語学のM先生[1月19日の記事参照]は今回のセッティングの全てを進めて下さいました。それ以外のお名前を書いていない一人一人のご来場者の熱い!熱い!熱い思いに感謝し、この思いには必ずや何かの形で報いようと心を燃やしております。
 こちらはそんな感じで受難週の終わりに天国を見たのですか、しかし、この夜、事情を知らないでこの悪夢のジャイアンワールドに不幸にも足を踏み入れてしまった被害者がたった一名だけいました。逃げれば逃げられそうな話ですが、その人というのが、次のステージに出るギター女子で、何も知らずに少し早めに入店していたのです。可哀想に!いくら昨夜がカトリックの受難週最後のよるだとは言っても酷すぎる災難でした。ミイラじゃないゾンビじゃないトリカブトの有毒成分じゃないと、せっかくマジメな歌をにマジメに歌いにきたろうに、まあ支度前にリサイタルというより寄席みたいな空気を全身で浴びてしまったその人は不幸でした。次のステージに上がった方はカバー曲専門で、ステージでは今流行の歌の間に加山お地蔵こと加山雄三の「海、この愛」やら中島みゆき様の「悪女」やらアリスの「チャンピオン」やら交えて、誠に男気溢れるご機嫌な景色を展開していたのででありました。
 ステージが終わると歌い手さんはギャラリーごと退場してしまいました。少しはお話でもと思ったのですが、ここはロシアでもアメリカでも、ましてやイタリアでもないのです!日本名物の身内同士の壁を越えるのは基本的に不可能なのでした。いやいや身内の壁なんかよりこの超マニアック集団に対して心の壁を作りたくなるのは、むしろ正常な証拠でしょう!
 その後、ギリギリまで飲んでシャベって、このごろパスタのテレビ・コマーシャルに出ているのが、皆の共通の知り合いのジュゼッペというイタリア人だってんで盛り上がったりで過ごしました。最終で帰還しました。ただし最後は、つい駅でモタモタやってたばかりに、ちょっと自意識過剰な知り合いに出食わしてしまったのが不覚でした。