翳りのない、そして暑〜ぃ世界。

anesti2013-08-12

関東またまた暑いじゃあございませんか!日ごと暑さがつのって参ります。小生、夏は極めて苦手でして完全にグロツキィの様相です。幸い昨日の午後の雷雨のお陰で昨夜は何とか耐えられる夜になりました。そういえば先々週あたりは毎日夕方か夜に一度は雨が降るという日々が続いていて、確かにあの期間は昼間の猛烈な熱線もさほどには殺傷力を発揮しなかった印象があります。それにつけてもここ2、3日の暑さは尋常じゃありませんでした。朝から過酷でした。こりゃ毎日暑いとかいうのではなく、毎日の暑さがガンガンとキャリーオーバーされてきている感じです。いや事実としてキャリーオーバーが起きているようです。外にいると暑さがアタマの上からではなく前後左右から、ついでに下の地面からも放射されてくる感じで、おそらく今人間界を襲い続けている熱線の大部分は一度「町」に蓄積されたものが再放出されているといえます。最近の夏の暑さは「太陽のせい」じゃなくて町並みのせい!みたいな景色です。これは昔の夏と今の夏の最大の違いかも知れません。改めてコンクリートの熱反射とアスファルトの蓄熱効果の物凄さを思い知ります。なにしろ計測による
アスファルト舗装面の表面温度は夏の真昼には60度以上にも達するとか…。しかしこの熱線攻めのような環境はアスファルトやコンクリートなどの素材それ自体の為せるワザというよりも、単純に日陰の激減に由来するのではないかと感じています。実際に、あぶり焼きホットプレート状態の小さな町のなかを歩いてみて、確かに町には日陰というものが少なくなっていることが再確認できました。思えば身の周りには暑苦しさを演出してくれる景色が年々増加の一途を辿っています。箱型化した建築、大きな木陰のない住宅街、見るだけで暑苦しい駐車場の大量増殖など、これらによって温度上昇のショックアブソーバは人間の居住空間からジワリジワリと姿を消し、市街地や住宅街は夏の熱線を全てモロに受け止めた上に、せっせと蓄積し続けることになります。昔々東京がコンクリートジャングルなんて呼ばれていた時期もありましたが、いわば不毛地帯になり果てた現代の住環境はシャレでなく本当にアスファルトの砂漠です。そしてそんなアスファルトとコンクリートで構成された翳りなき世界は今後も拡大を続けるでしょう。緑の樹々に囲まれた優美で軒の深い木造一戸建て
和風建築が物凄
い勢いで大増殖して、かつては平凡すぎるほど平凡だった麗しの風景が蘇れば、日本の夏も少しは涼しげになりそうですが、まぁこりゃ無理な話です。なんたって日本人の財布のなかは恐ろしく寒いんてす。日本は…不景気です。暑いのか寒いのかハッキリしないお噂でした。ああ暑い暑い、暑苦しい!