たそがれフォトグラフ

 出来ました出来ました。なんで出来たんでしょう。ずっとお蔵になっていた作詞が完成しました。お化けの出そうな作詞なせいでしょうか、夏になったら自然な言葉の流れがみつかりました。旧名「心霊写真」が、新たに「たそがれフォトグラフ」という形に出来上がりました。これまでの試行錯誤から、作詞が首尾よく行かない理由を考えると、やはり盛り込みたいモチーフを全て歌詞に詰め込もうと焦ったせいだという結論に到達しました。そのループから脱出するには、入れたいモチーフやメッセージに優先順位をつける必要があるんだということも解りました。そのときモチーフなどをどんなフレーズに納めるかが一番大切なように感じますが、同時に残念ながら前面に出せなかったフレーズを一つの単語や文節に集約して作詞を再編できるかどうか、だめならそれを別の作詞に回せる勇気があるか否かが問われます。またスルスルと作詞できたときについて内省すると、基本的にワンコーラスごとに一つのメインテーマが思い浮かんできた場合には早く完成していくみたいな気がしました。さて夏の新作も、またまた結局イロモノになりました。




たそがれフォトグラフ

1、こうしてみんなで会えるのも/これが最後かも/笑顔で終わった飛びきりの夏のフォトグラフ/写真の隅でうつ向いていた/大きな瞳の気になるあの子…/知らない間に仲間入りして名前も告げずにどこかに消えた/誰も知らないあの子は誰?あの日の思い出、不思議な写真


2、夜更けに届いたメールには不安がいっぱい/不吉な予感がザワザワとネットに広がる/こんな夜には過敏になりそう/ささいな気配に眠れなくなる/不幸なことが起きないうちに消してしまえとみんな言うけど/削除ボタンをナゼか押せない/たった一つの不思議な写真



3、も一度あの子に会えそうで訪ねた海岸/秋風吹いてる砂浜でシャッター押したよ/夕焼け色した画面の左/蒼く霞んだ影が揺らめく/独りでいるとツラくなるよね/そうゆう気持ちが凄く解るよ/きっと今でも夏服のまま/そんな気がする不思議な写真