東京・新宿 やれば出来る…。

土曜に数少ない同志たちとグルグルになるまでバカ飲みしました。待ち合わせは夕刻5時に新宿駅東口となっていたのですが、駅から地上に出ると広場には物凄い人だかりが出来ていました。あのデカいテレビの下も人、人、人。どうやらそれは熊本の殿様とライオン宰相がガオーッと吠えるのを待っ人たちだったのです。群衆の海のなかをエビのように泳いでいる間にライオンがガオーッと吠えはじめていたようです。激しい拍手の鳴り響くなか、異様なまでの労力と時間を費やした末に待ち合わせ場所に立ち至りました。後ろを振り返ると今や白猫ちゃんみたいな風采になったライオン丸が「やれば出来るんですっ!」とか叫んでいました。嫌な感じです。実に嫌な感じ!実は「やれば出来る!」という言葉が世界で一番嫌いな言葉だからなんです。世間には「やれば出来る!」という言葉が大好きな人が結構いて、しかも実際に実績を上げた立派な成功者なんかが頻繁に使いたがるので余計に困ります。こんなに良い言葉、なんで嫌いなのか、自分でも完全には説明できませんが、なーんとなくイージーな感じというのが気に障るんです。「やれば出来る!」で努力する、確かに聞こえ
は良いのですが、その立派な態度の陰で人は何かを誤魔化しているように見えます。何だろう。何かを誤魔化しているのだろう。ああ気持ち悪い。「やれば出来る!」それ自体も気持ち悪いが、気持ち悪さの正体が解らなくて気持ち悪いです。ただハッキリ言えることがあります。「やれば出来る!」で全てが簡単に単純化されてしまうこと、そして「やれば出来る!」なんて言われると困る人がいるということです。だから蛯原は「やれば出来る!」の代わりに「何かやってりゃどうにかなるもんだよ!」とか言いましょう。こっちの方がフレキシブルで現実的で、何より和み感も入っていて遥かに救いがありそうでしょ!ところで土曜は飲んでどうなったかは別の機械に改めて…。