当たったぁ!

ホトトギス、当たりが出たらもう一羽!!当たりくじなら結構なんですが、同じ当たりでも非常に嬉しくない当たりの話です。実は、ちょっとヤバい感じになってしまったサツマアゲを気合いで食べることにしました。ヌルヌルした何者かが表面に付着しているサツマアゲはメロンに似た妙な匂いがします。おそらくサツマアゲ上に繁殖しているのは毒素菌であろうとの期待のもと、明らかに「来ている」ヤツだけを注意深く取り除いて見ました。しかし危ないサツマアゲの近傍にあったヤツも間違いなく危ない景色です。どうしようかと思案しましたが、結局は疑わしい辺りを斜めに切り取って徹底的な洗浄と念入りの煮沸の後に他の無事なサツマアゲとともに食べることに決めました。そうゆうことにして、野暮用のために外へ出ることにしました。ところが、住宅街を歩いている間に先ほどの妙なメロン臭を不覚にも思い出した途端、非常に微弱でしたがカラダに変な感覚が起こってきたのでした。喉の辺りにゴソゴソした違和感があり、鼻の奥の方に腫れぼったく重い鈍痛、そして胃の中では針を刺したようなチクチクとした痛みが現れました。まだ危険物に手を出してもいないのに
、可笑しな話ですが、そのとき急
に魚や漆なんかで蕁麻疹になる人のことを思い出しました。こうした蕁麻疹というのは心理的な要因と密接に関連しているとか申します。もしかしたら今の微弱な違和感、例のメロン臭の強烈で忌まわしい記憶のために、一足先に食中毒の地獄に向けてカラダがシフトを固めてしまったのかもと疑いました。漠然ではない明らかな不安がカラダを弱気な方向に導いている!こんなシフトの下で危ないサツマアゲと直接対決したら確実に悲惨な結末になります。それでも気合いを入れました。食べてみました。少しだけ怪しいメロン臭がありましたが、味には問題ありませんでした。2時間半が経過した今、わずかに腹の真ん中辺りがゴロゴロ言っています。しかし、痛みもなし、食中毒に付き物の冷や汗もなしです。このゴロゴロ感は何なのか、自分としては心理的要因によるカラダの非合理的シフトにあると信じたいのです。なにしろ、これがリアルな、そして平凡な食中毒の兆候だとしたら、数十分後には激しい冷や汗と腹痛、脱力感に次ぐ痙攣なんかに数時間単位で耐え抜くことになるからです。ああ錯覚よ妄想よ!お前の仕業であってほしい。さあて、楽観的な予想が当たるか?、あ
るいは恐ろしい予感が当たるか?