小田原・御幸の浜、ロシア袋との劇的再会

復活を目論んでいるホトトギス

一昨日のこと海岸で海風に飛ばされて消え失せたオレンジ色のデカい手提げ袋は、人間が想定可能な最大級のハデハデなオレンジ色にロシア構成主義の伝統輝く太めのキリル文字も鮮やかなデザイン。もうこれ以上に目立つものはないという巨大手提げ袋だけに海岸じゅうをフラフラ探しまくった末にケッキョク発見できなかったときの絶望感は尋常なもんじゃありませんでした。ううむ、あんなデザインのグッズ、もう二度と手には入らない。帰宅後に悔しさで飲んだ自棄酒は予想どおり悔しさを紛らすどころか、悔しさが悔しさを呼び、ついにた対象さえもたない極限まで純化された悔しさの最深層へと沈み込んでいきました。そうカラダに来るというヤツです。悔しさ原酒みたいなのにドップリ浸かりながら意識を失い、目覚めれば曇りの朝でした。開運祈願のつもりで真言を唱えタカラ焼酎を道具袋に忍ばせて露店のフランクフルト食いたさに小田原へ!その勢いで再び海岸を訪ねた午後3時、ナゼかロシア袋への未練など全くゼンゼン蘇りません。普通の気持ちで灰色の海を見ながら飲んで、六弦琴を奏でていましたが、この陽気に半袖は寒すぎました。念のため去り際にベンジョ
によると、その陰にあるゴミ置き場に、あるんです。その存在自体が自分の存在を猛アピールしているハデハデのオレンジ色が!なんと無惨にも空き缶、プラで出来た弁当容器、紙くずなんかが分別もされないブチ込まれた状態で、おそらく楽しい海辺のバーベキューの名残とみえる生活感満点のレジ袋どもの間に我がロシア袋は悲しくヘタリ込んでいました。おそらく海岸の何処かで一息していた我がロシア袋を誰かが拾って地獄に仏とばかりゴミ袋として採用したのでしょう。おお劇的再会、奇跡の復活!こんなんことがあるんですから世界は不思議です。そうか、お前は俺様とハグレている間にも人様のために仕事もして今まで待っていてくれたのだな!よしよし。これまで色んなモノを無くしましたが、こんなものでも再会できると幸せを感じます。ロシア正教会の教えの真髄は復活だそうな。そして確かにこうゆう復活のときの喜びは、日常の快楽を一段も二段も超えた感覚です。ロシア袋だけに復活の大切を知っていたんですねぇさあ、フランクフルト食いに行こう。♪私は復活を信じます!実に復活!