夏場の蛯原硝は苦悶の表情でミイラ化する!

一昨日の金曜日は東京におりました。当日の東京は曇りだったので恐ろしく楽でしたが夏場の東京は基本的に地獄です。膨大な熱量を蓄えたアスファルトやコンクリートから絶えず全方向的に放出される熱線に晒されながら日陰も座る場所もない街を歩くのはゴーモンやらセッカンやらシゴキやらという責め苦を受けてるのと同じです。地獄ではミイラ化するしかありません。というワケで暑苦しい所感です: 暑い。暑い。暑い!みんなが楽しみにしている夏も暑さに弱い身としては単なる焦熱地獄だ。もう思考力は低下するわ手足は重くなるわリアルに気持ち悪くなるわ呼吸するのもメンドくさくなるわ。ホントに夏になると経典や往生要集なんかに書かれている地獄の存在をリアルに信じたくなる。こうなると夏を楽しんでいる世間の連中が羨ましくも妬ましくなりそうなんだか事実は想像と違って他人に嫉妬している余裕などない。ただ気持ち悪さに耐えるのが夏なのだ。そうだ嫉妬できる精神には一定程度の余裕が必要なんだ。こんなソフトな地獄でもキツいのだからハードな地獄に堕ちるようなマネだけはしないでおこうとさえ思う夏だ。それでも人間は悪に手を染めたくなるの
だが現実的に悪いことなどできないくらいに気持ち悪い。だから夏場は結果的に悪いことをしないで暮らしている。とにかく夏場は動くこともなくミイラ化している。そして夏のミイラは夜になると目覚める。夜にならないと善悪ともに人間らしい活動ができない。なんとなく昼夜逆転っぽい生活になる。夜も更けてくると少しずつ意識の明晰さが回復してくる。ほら色々な考えが浮かんできたぞ。くっ、くそーっ!夏が楽しみなヤツらめぇ。