さまぁ〜ずの快楽もしくはアポリアの幸福

きゅ〜うぅう さまぁ〜ずぅ! なんとなく気持ちいい。ナセか落ち着く。不思議に緩む。最近さまぁ〜ずの引力から抜け出せなくて悶え苦しんでいる。さまぁ〜ずのネタは少しも面白くないのにトークが絶妙に面白いのだ。なんで中毒になるくらい引き込まれるのか。さまぁ〜ず特有のヘンな空気感の正体は何なのか!…と無意味すぎることを考えたのだ。考えて考えて考えぬいたら謎が溶けた。さまぁ〜ずトークは旺盛すぎる好奇心と知らなすぎる快楽とが同居するポンコツな意識からしか生まれない独自の快楽の世界だったのだ。それはアホ青春を知る者なら誰もが何処かに置いてきぼりにしてきた懐かしくも麗しい特殊感覚の物質化だ。確かに中学・高校時代には当たり前だった特殊な感覚。間違いなく今の自分の知的貪欲さの原点になっていた特殊感覚だが大きくなってしまった今では少し鈍っている。そして本格的な知識にも快楽の限界ああることが解ってしまった。実は当時も今も変わらずホントに楽しいのは知ることよりも疑問のなかでモヤモヤすることだった。いやはや知識とは誘惑的であっても捕まえてみると意外に不幸な存在だ。昔々ソクラテス無知の知
かいったが無知には間違いなく知っていることよりも贅沢な快楽が隠れている。こいつがクセになる。こいつを前に迷わず撤退した者たちが世に溢れる退屈人間なのだ。利口そうな優等生が概して退屈なのは連中が撤退組だからに違いない。知識中毒のようにネタに食らいついてきたからこそ痛感することなんだが好奇心をホントに刺激してきたのは実は断片的知識の向こう側にある巨大な未知の領域だった。アポリアの幸福!これまで生意気にもソフィアの女神が住む湖を探し続けていたがソフィアの女神は近づくと笑顔で逃げえ去る。でも解ったぞ!ソフィアの住んでいる謎の湖は知識の森のなかにではなく未知もしくは無知の濃霧の奥にあったということだ。これがホントのオチだったような。ところでキツネうどんはキツネが好きな油揚げが入ってるからキツネうどんなんだけどタヌキは天カスが好きなのかなぁ。タヌキは雑食だもんなぁ。なんだか地下鉄が地下に入るところを知ってしまう前の自分に戻りたくなった。戻れるだろうか。あっ戻っちゃってる!