蛯原硝に告ぐ!汝の内なる色魔を解体せよ!

おめでとうございま〜す!今日は涼しかったので普段より余計に修行しておりますが自分の心の不可解さと「観」のチカラの凄さを痛感した一日となりました。確かに「観」には妄念を純粋な推理にまで導いてしまう不思議なチカラがあるんです。「観」を知らなかった今までの時間を返せぇえ!。 所感:世間ではモテない人間は寝ても覚めても女のことばかり考えているんだろうとか邪推しているようだが女のことばかり考えるという性向は基本的にモテるモテないとは無関係だ。だからモテない小生は色魔の心理なんか解らない。正確には解らなかった。だが解らなくても色魔の要素がないとは言い切れないような恥ずかしい瞬間を迎えてしまった。それは今日の午後3時半ころのこと。町外れの長い橋を渡ろうとすると目の前を歩くのは10代なかばをすぎたくらいの女の子。まばゆく白いブラウスに目にも鮮やかな藍色のジャンパースカート[いや、あるいは藍色のベストに藍色のスカート?]。風のなかを行く女の子の長い髪と短めのスカートとが柔らかく揺れるのを見ているとヘンな感覚になってきた。ついてゆきたい。声でもかけてみたい。肩を抱いてみたい。あの生足に触ってみたい。んなことを次々に考えていた。いやあマズい!修行に修行を重ねて俗世の誘惑なんか楽々跳ね返せる自信があったのに!というか誘惑には全く無反応で過ごして来られたのに今さらの変態的熱情の出現には相当のショックを感じた。ホントに今さらないよね的な状況。しかし歩きながらの妄想の気持ちいいこと。テンションの上がること。さすがにシャレにならないと思ったので悶えに悶えながら「因縁観」に入って己が変態心を誤魔化しつつ急場を凌ぐことにした。仏様!そして世親論師様!慈恩大師様!ありがとう!無限に膨張し続ける変態心が観のなかで空中分解し始めた。こっ、これは!これは中学時代のモヤモヤした感覚そのものではないか。遥か昔に卒業したつもりが今日まで心の片隅あたりで眠っていたというのか。あの頃の自分は確かに女のことばかり考えていたんだが観によって当時の変態心を覗いてみたらアホな中学生の心のなかには具体的な女もいないし特定の具体的行為も欲望していなかったのだ。ただ色々な考えや場面がアタマのなかをグルグル回っては心と体を刺激していただけだ。そんな変態心と戦いながら観察を続ける。あの頃のモヤモヤした感じ実は単純にナニをしたいというようなオトナ的スケベ心とは根本的に別の過程ではなかったのか。そんなこんなで橋を渡り終わる頃には妄想は純粋な推理に変わってゆき何とか体勢を立て直せた。お陰で変な余韻を背負わずにエビ宮殿に帰還できたのだが夜になると急に怖くなってきた。今なお橋を渡っていたときの状況が微かに蘇ってくる。女の子は明日も同じ時間に橋を渡るのだろうか。明日の午後あたりのホントに橋を渡りたくなった自分の姿なんかもリアルに浮かんでくる。明日が怖いぞ。