ヨーデルでジャンプだ!

困った面々の来訪に何日たっても治気分が悪い。でも何か嫌ぁなことがあるとアタマが妙に活性化する。芥川龍之介の「戯作三昧」だったか風呂屋で嫌な感じの野郎に出くわして調子が狂った主人公の物書きが苦闘の末に創作意欲を取り戻し最後は忘我の境地に入るという短編だったが確かに主人公の感覚は共有できる。んな感じで嫌な目に遭った直後には作業効率が上がる感じがする。無駄のない文章がスイスイ書けるし難しい本がホイホイ読めるし面白い着想や表現がパカスカ浮かんでくる。かつては把握も再現も出来ない技法が解ったりするこれを昇華というのか。単なるヤケクソなのか。怒りや不安や焦燥感が巨大化すると面白いこと気持ちいいことを自動的に探す仕組みが自分の頭脳の一角で動き出すようだ。そして今回は身体技法の世界に活路を見いだしたらしい。武当功やら合気やら揉みやら点穴やら。そしてヨーデルヨーデルという言葉そのものから変なノンキさが溢れ出てくるのが不思議。なんでヨーデルなんか思い付いたか自分でも全く解らないがヨーデル歌ってみると気分はアルプス。もぉお気持ちいい気持ちいい。気持ちいいのが心ぢゃなくてカラダに来る!昨夜
は裏声と地声がコロコロ入れ替わるのだった。裏声から地声への移行も超ラクチンにできるではないかぃな。この時の一種言外な喉ごし感はゾクゾクくる。この快感を突き抜けたノンキなポルカのリズムに乗せたらリズムが走って走って止まらない。気づくと憂鬱だった自分が今は晴れ晴れしている。これで少しはモトが取れたか。きっと次回の来訪にも明るく対応できそうだ。嫌な経験はマッピラ御免だけど憂鬱気分も使いようで意識のジャンプ台になる。ジャンプすれば活路が見つかる場合もある。もうホントに嫌なことだらけの世の中だからモトを取らなきゃ悔しくて仕方ない!ヤケクソ上等!苦境は身体感覚でり切る。