他人の意識に対する過剰な期待

病人を看護するためにスモーレスリングのリングに入ろうとした女性看護師をレフェリーが制止したという騒動は収まらない。これが非コー気の中だったら「どなたかドクターかナースの方は〜」というアナウンスが響くはずだったろう。しかし事件は会議室で怒ってないし状況は評論のために生じるんでもない!あの緊迫の状況の只中でパニックに陥った哀れなレフェリーの立場に同情するならまだしも安全な場所に身をおきながらレフェリーの過失を責め価値観まで批判するなんて輩がウジャウジャいる日本が悲しい。レフェリーの行動は明らかに間違っていたかもしれないが手当てのために夢中で土俵に上がった女性と同じようにレフェリーも夢中だったことくらい考えてあげても損ぢゃなさそうだろう。ゲストが倒れ雪崩れ込んだスタッフは狼狽し見かねた女性看護師が土俵に駆け上がり客が文句を言い。ああ現場のリアルな状況を考えればレフェリーの心ね中も想像できる。工学の世界のコトワザに人間は間違える機械は故障するというのがある。だから自分が鋼鉄の胆力と鉄石の冷静さの持ち主でないなら他人の過失を責めるよりは他人の立ち直りと改善をフォローする方向に回
れる人間になった方がいい。それなのに他人の置かれたリアルな状況より先に血も涙もない社会正義がアタマに浮かぶとは…。それぢゃ命が危ないときに伝統だなんだと言っているスモーファンと同じだ。生身の人間を幸せにしたくない民主主義の原則なんで怪しい怪
しい。