ユトリ世代

昨日の夜に久しぶりに入った電話に出なかった理由は電話してきたI氏が最近の連中に共通する典型的な行動をとる人間だったからだ。以下は以前にも顔本あたりに書いたI氏に関する話を改めてダイジェスト化したものだ。某日の朝の7時すぎ一本の電話が入った。2年ぶりくらいに聞く声だ。「久しぶりに会いたくなった」というのだが会うなら今日の夕方がいいと話を続ける。急に今日の夕方に会おうというのも少し困るのだが待ち合わせの時間やらメシを食う場所やら会談の場所やら何やらを一方的に指定してくるのにはホンキで往生した。しかも行くのはマクドがいいの。マクドは待ち合わせ場所の駅にはないから隣の駅の付近のマクドに来てくれの。できればカネをケチりたいので歩いて行きたいのと要求が重なる。それなら途中にある○○で済まそうといったら○○は好きぢゃないと即答。しぶしぶ納得して電話を切ったが夕方近くに先方から電話。会社が早く終わったから早めに出てきてほしいとのこと。どこぞで時間を潰せぬかと言うと不満そぉぉおな反応。仕方な〜い感じで駅前まで行って当人を確認したが開口一番に駅の近くに××という喫茶店があるはずだか
ら探すと言い出す。そのココロはと訊いてみたら隣の駅まで歩くのは大変そうだと判断したんだとさ。やっぱりユトリさんには頭が痛いでしょ。ユトリさんは何でも自分一人で結論を出して周囲との意思統一なしに行動してしまいますからねえ。でも某日某所に現れたのはユトリさんではございません。少なくとも7年前には某大企業を定年退職して再雇用になった独立した息子もいる元サラリーマンのオッサン。入った喫茶店ではグダグダの独演会。一人で喋りたい話を喋りたいだけ喋りたおした。こちらの振りにも全く無反応で発展も深化も響き合いもない虚しいトピックの行列が走馬灯の絵のようにグダグダと流れていくのだった。こんな奇妙な人間の奇怪な行動様式を作ってしまった社会の病根はユトリ教育ぢゃないことは明らかだろう。おそらく人間の劣化は70代以下のオトナ全体に同時に起きている現象だ。とにかく間違いないのは他者と交渉という馬場面を知る奇怪もなく利害の調整にも無関心となったときに人間の知性の最も大切な部分は簡単に崩壊してしまうということだ。このオッサンは自分の息子がワガママで困ると嘆いてたが親がI氏なら当然だろと無言で絶叫し
た。