考えすぎです!

anesti2013-01-18

身近にいた人が突如として劇的なイメージ・チェンジをしたとの情報を本人ブログにて捕捉しました。15日のことでした。実は複雑な心境です。複雑な心境でいると一昨年まで人材活用サークルのリーダー兼マネージャーをやっていた山下義彦氏(芸名)からほぼ1ヶ月ぶりに電話がありました。来週の土曜日あたりに新大久保で飲む計画を立てました。かのごろナケナシの感性が絶対的に鈍ってした小生、復活ねためには時々山下氏など特異な感性の持ち主たちとのアホでクリエイティブな対話が必要な気がします。小生、学校というを社会背景から離れて独りで論文など書いているうちに急に気弱になってしまったようです。確かに以前は最大の武器にして頼みの綱でもあった文章構成力もたった数ヶ月のうちに霧のように消えてしまいました。そんなワケで、このごろ考えすぎる性格が悪い方向に強化されているのを実感するのです。こんなことでは他の面白可笑しいことが手につかなくなるので何か別のことに集中しないといけません。。とにかく昨夜あたりは色々な、あまりに色々なことを考えたくもないのに考えてしまいました。変身につい
て、都市について、人間のリアリティーについて商品経済について、ついでに70年代歌謡曲の悲劇的設定について…。その他、不要不急の様々な問題意識が、自分自身の問題となって一挙に襲ってきました。やはり何か別のことを!そういえば、あの知る人ぞ知る『太田竜夫新聞』のお悩み相談コーナーにも、同じような悩みが寄せられていました。お悩みに曰く、「次から次から悩みが浮かんできます。どうしたら良いでしょうか?」。これに対する答えは「あまり悩まない方がいいでしょう」でした。絶望的な正論です。もちろんこの記事からも想像できるように、これはパロディとシャレで出来た新聞てす。しかしこの記事が妙にグサリと心に刺さるのです。実際に悩みを相談すると本当にそんな感じのアドバイスをしてくるオトナがこの世にはウヨウヨいるので泣きたくなります。この世は一歩ズレればギャグマンガ同然の笑ってしまう世界です。この怪しい新聞は東京大学太田竜夫という人が1990年代の半ばくらいから発行していたもので、印刷も本格的でした。あまりに本格的だったので、普通の新聞と同じように読んだら捨ててしまっていました。保存しなかったこと
は後悔しています。ただ、いくつかの見出しや記事は鮮烈に記憶に残っています。「読者の集い 午前2時に大船駅上りホームに集合」「連載 1日1バイト計画」とか。一番ショッキングでセンセーショナルだったのは、一つの見出しでした。「四国山中で学生メッタ刺し! 周囲は見て見ぬふり!」。相当な話を想像させますが、その実体は!四国で野宿していた太田氏が全身を蚊にメッタ刺しにされたという話でした。この見出しでは言語による錯覚作用が効果的に利用されています。おそらく殺人の方法を示すためにしか使われない「メッタ刺し」という単語によって文全体に殺人事件の諸要素が幽霊のように写り込むのでしょう。世間で引き合いに出される伝説的なネタでは「土井(たか子)委員長、少年襲う」という新聞の見出しがあります。見出しを見たとたん、一瞬だけ、ええ?日本社会党土井たか子党首が少年に良からぬことをやらかした!?とか跳び上がりそうですが、もちろん襲ったのは少年の方でした。しかも当然ワイセツ目的ではなく政治的動機による犯行です。「襲う」という動詞が述語になっていて、そこに男女が登場すると「襲う」は俄然そー
ゆー意味になるようです
。日本語の場合には一般的に助詞を省略した文では主語→目的語→述語(これらの用語は学問的にはチョットォ…)という順番に並びますが、この見出しのばあい主語は二番目に来ています。おそらく書き手の常識では主語の位置がどこにあろうと、単語同士の関係から伝えたい内容は伝わると無意識に見通したのでしょう。そして実際に読者は常識的な基準や予備知識からその意味だけは読み取るのですが、同時に一般的な語順のモデルとのズレから変な違和感が生まれることになります。言語の世界ではこうしたイリュージョンが時々起こるようです。これは本当にあったゾッとする話です。W大学で社会学を学ぶ女子学生が悩んでいました。曰く…A:「ワタシ、もう限界みたい」…B:「なんかあったの?」…A:「うん、やっぱり援助交際やめようとおもって…」。もちろん女子学生が悩んでいるのは研究テーマの問題です。そこのアナタ。考えすぎです!